蒜山三座縦走,2011,花の名山

2011/5/15　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　4人パーティー（崎田・記）

	大阪→高速道→真庭市→蒜山IC　（鳥取県江府町に前泊）→R482・313→下蒜山登山口
	下蒜山　1100ｍ、　中蒜山　1123ｍ、　上蒜山　1199ｍ、　Peak 1202ｍ
	登山口→雲居平→下蒜山→フングリタワ→中蒜山→P1202→上蒜山→P1030→上蒜山登山口
	下蒜山登山口8：50発(45分)雲居平(45)下蒜山(60)フングリタワ(40)塩釜口分岐(10)中蒜山　　　　昼食30分(80)P1202～上蒜山ピストン20分(90)スキー場駐車場　15：50着　Σ7時間、約13Ｋｍ

　　　
　　　大山火山系にも属する蒜山は裾野も大きく、牧場のジャージー牛乳や野菜の産地としても
　　有名な処だ。西から上、中、下蒜山の三座が連なり大山と共に死火山になるが、程よい起伏
　　でたおやかな山容を見せている。
　　　標高は何れも1100ｍ級だが三座を縦走すると、山の字の如く大きくは三度の上り下りを繰り
　　返す事になる。最高点1202ｍも含めて累積高低差は約2200ｍにもなる。
　　
　　　前日に山開きの神事があったとか、多くの登山者で賑わっていた。東の下蒜山口から西に
　　向かって歩くと、径の脇にはカタクリの花が続き、ミツバツツジやスミレ、イワカガミなど等まさ
　　しく花の名山でもある。笹は竹と同じように春に古葉が黄ばむので、山腹の笹原は秋のよう
　　な光景が広がり、樹林の若葉色とのコントラストが鮮やかだ。

　　　

上蒜山　（Peak 1202の後側）

＜下蒜山＞

　　西の上蒜山に車をデポし、タクシーで東の下蒜山登山口まで向かう。団体用のバスも停まり
車で来たグループが大半だ。案内板には三座縦走して上蒜山の駐車場まで335分とある、6時
間コースと踏んで出発する。

　10分ほど上がるといきなり急坂だ、階段やロープ、鎖が手助けになる。300ｍ程上って雲居平
に至り、周りは笹原で西には下蒜山がくっきりと見える。山頂下の急登を先行者が登ってゆく。

　岩場に鎖もあるので、ゆっくりと最後の上りをこなすと平らな山頂に届く。数人の人はここから
登山口へと引返して行った。　麓へ続く笹のスロープや蒜山高原の新緑、風が気持ち良い。


下蒜山の登山口　(標高 514ｍ)	雲居平 (854m)

下蒜山頂上　(1100ｍ)	下蒜山から大山を遠望

大山南壁　（鬼女台からの眺望）

＜中蒜山＞

　　予定の100分以内で最初の下蒜山に届き、気を良くして中蒜山へと向かう。笹のスロ－プと
鞍部、そこからの上りが一望できる。遠くには残雪が光る大山、真に良い眺めだ。

　笹の径を下るとフングリ乢（タワ）の標、タワとは峠の意味で、この地方特有の呼び名みたいだ。
因みにふぐり（睾丸）をフングリと言うらしい。　タワを界に上りとなり、何度も足を止めて呼吸を整
える。

　ブナや欅の若葉が目にも優しく、疲れも和らぐ。　程なく塩釜冷泉への分岐を過ぎ、漸く中蒜山
へと届いた。青空の下雄大な裾野が広がり、牧場の牛声が聞こえそうだ。　塩釜冷泉口から登っ
てきた人もあり、ケータイ片手に手を振り、見えるかねと問うている。　下蒜山からは約300ｍ下り、
また300ｍ上がった勘定だ。

　団体さんが弁当を広げて団欒、避難小屋の蔭で我等も昼食を摂る。案内板にあったコース時間
よりも遅れたが、木陰には色々な種類の花が咲き、白色のカタクリにも出遭った。


下蒜山から中蒜山への尾根筋	鞍部のフングリ峠　(800ｍ)

蒜山高原・塩釜冷泉口への分岐 (ByT.S)	中蒜山頂上　(1123ｍ)

＜上蒜山＞

　小屋の脇を下り、三番目の山頂へと向かう。なだらかに鞍部まで200ｍほど下る。所々径の傍に
はカタクリ、スミレが咲き、花道を辿る。　コース最高点ピーク1202の下は岩もごつごつ、鎖が続く。
北西に位置する上蒜山までをピストンする事にする。　大きな熊笹が藪をなし、歩きにくいが７分
位で三角点のある山頂に届いた。

　ピークに戻り、上蒜山スキー場へと下って行く。なだらかで長い尾根が見え、コブもある。　八合
目や五合目などの標を過ごし、杉林を抜けると牧場に出た。青々とした畑を横切り、上蒜山駐車
場口に着いた。

　三座の間のアップダウンは負荷も大きくて、予定時間よりも長かったが、蒜山高原と大山の眺望
は爽快でバランスの良い尾根歩きとなった。


上蒜山の三角点　(1199.7ｍ)	コースの最高点　(1202ｍ)

下山途中の尾根から中蒜山、下蒜山を振り返る	上蒜山駐車場口　(550ｍ)

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞　　尾根筋の花々　　∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞





カタクリは下蒜山～上蒜山尾根の各所で開花、珍しい白花にも出遭う