あきた こまがたけ

秋田駒ケ岳

2009/8/18                                                       4人パーティー(崎田・記)

 敦賀からフェリーで秋田港〜仙北市田沢湖〜田沢湖高原アルパこまくさ駐車〜八合目までバス
 男女岳・オナメダケ 1637m、 男岳 1623m、 横岳 1583m

 8合目登山口→片倉展望地→阿弥陀池→横岳→大焼砂→男岳分岐→阿弥陀池→展望地→登山口
 八合目・登山口 9:30出発(20分)片倉展望地(75)男女岳頂上(40)横岳(45)大焼砂下・昼食30分
           〜(30)男岳分岐(25)旧道引返(75)登山口 15:10着
 Σ5:40
   

 

こまくさ (大焼砂の斜面に群生)

    

     秋田駒ケ岳という名の山頂はなく、男女岳を指していて標には女目岳ともある。 オナメ
    の由来は知らないが但馬の方言では雌牛を指すそうだ。 駒は馬に由来し、牛も馬も農耕
    にとっては貴重な宝だったから、山も同様に呼んだのだろうかと勝手に想像した。

     初めてこの地を訪ねて、雪の暮らしは難儀だろうと思った。今は生活道路ができている
    が、歩くだけの移動は想像すらできない。奥まった処にある温泉に徒で踏み入り、傷を癒
    して働いたことだろう。

     花の百名山にも列されるこの山は、時折ガスに覆われ行く手が見えない場所もあったが、
    大焼砂の砂礫に広く群生するコマクサは貴重な山の宝だ。

 

<男女岳まで>

 
 朝の田沢湖畔は客待ちのボートが整然と並んでいる。 日本一深いと言う湖面は静まり
かえり、朝食を摂って田沢湖高原に向かう。車の規制があり一旦シャトルバスに乗換えて
八合目登山口に向かう。

 小屋の向いから山路になり、イオウ採掘所の跡を横にして坂を上る。高度がますとバス
停も見え、片倉展望地から西に田沢湖も俯瞰できるようになる。南に回りこむと男女岳の
裾野が広がってその先には池が見えてくる。木道が完備された阿弥陀池で水深は浅いが
雨や雪融け時には溢れるほどの水を蓄えるのだろう、東には小さな湿原が広がっていた。

 池の東端から直登を20分ほど上がり、男女岳に着いた。 雲が吹き飛ぶ天候だが、時折
周囲の山並みも見える。確かに外輪の真ん中に立っていて、活火山の凄みが感じられた。

 

男女岳は丸っこい姿

阿弥陀池 (標高1530m)

男女岳・秋田駒ケ岳

頂上を下ると阿弥陀池避難小屋

横岳は大焼砂と小焼砂との分岐

 

<大焼砂の尾根>

 
 池の端に下りて南にある横岳に向かう、分岐の標があり更に南にある大焼砂と言う尾根
へ進む。程なく砂礫の尾根が広がり、ロープで区切られた中にコマクサの群落が続き、厳
しい環境で花を付けている。登ってきた自然観察員によれば、今年二度目の開花とか、小
さな理由が分った。

 火山礫の丘陵をものともせず生きる姿に皆な感動した。 尾根の途中を谷側へ下りると高
山植物地帯になる、この時季種類は少ないが小岳、女岳に囲まれた谷間で素晴らしい光景
がよく写真で紹介されている。 木道の端に座り、前に広がるチングルマの夏毛を見ながら
昼食を摂る。

  

 

谷間に群生するチングルマ夏姿

男岳への分岐

阿弥陀池の全貌

アルパコマクサからの遠望

 

<阿弥陀池>

 
 谷間を北に下り急な坂を上ると鞍部に着いた。 西へ進むと第二ピークの男岳だ、下には
阿弥陀池が俯瞰できる。再度池の端に向かって旧道から硫黄の禿山を目指して下山開始、
しかし逆に戻ってくる人達に出遭い、行く先が通行禁止と知る。

 再び阿弥陀池に上がり、往路を下る事にした。これで三度も周回する事になり、余程縁が
あるのかと印象が深くなる。 片倉展望付近の岩で小動物がチョロチョロ、オコジョの茶色の
夏毛を初めて目撃した。側にハイマツもあり、厳しい冬を過ごしてきたのだろう。

 天候も回復、北にツンと突き出た乳頭山が遠望できるようになる。 車で乳頭温泉郷に向
う、ブナ林に囲まれた風呂は雰囲気も素晴らしく人気がある訳だ。今度は乳頭山(烏帽子岳)
を縦走して乳頭温泉へ浸りたいものだ。

 

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