きりしま ・ ひなもりだけ

霧島・夷守岳

2008/2/16                                                           崎田信義

 宮崎自動車道・小林ICから県道1号線、生駒高原手前のSSを左折、林道を上り巣ノ浦林道下に停止
 夷守岳(生駒富士) 1344m (参考地図:昭文社発行「霧島・開聞岳」)

 林道脇車停め→巣ノ浦林道→生駒登山口→展望所→山頂→登山口→車停 (登山口〜山頂2.3Km)
 車停め8:50発(10分)生駒登山口(30)展望所(60)標高1100m地点・休憩20分(50)夷守岳山頂〜
  〜昼食50分(70)展望所(30)登山口(10)
車停め14:20着

 

  冬晴れの霧島山系は遠くからも特徴のある山容が見える。中でも高千穂ノ峰の三角定規を
立てたような姿は印象深い。この時季はフェリーからも韓国岳などの連山がすっきり見渡せる。
 今回は東にある夷守岳から連山を一望したいと思い、雪を覚悟して臨んだ。 えびの高原へ
至る道を進むと、”生駒富士”と呼ばれる美しい姿が現れる。 山頂付近の北斜面は想定した
通りの雪みちで、南の山でも季節は循環していた。

高千穂ノ峰

韓国岳・東面 (at 夷守岳山頂)

マウスポインターを画像に当てると高千穂ノ峰が映り、枠外に移動すると復帰します

 

<急登>

 生駒高原コスモス園の手前にあるSSの側から山道に入り、舗装道がなくなる付近に駐車
更に10分ほど歩くと巣の浦林道にある登山口に着く。初めて分け入る裾野だが、案内板も
あり、迷うことはない。

 地図ではほぼ北から南へ直進し、標高差760mを登ることになる。 水平距離は約1900m
だから平均の勾配が22度になる計算だ。 (tanθ=760/1900=0.4)
 急な勾配を30分くらい登ると展望所と呼ぶ開けた場所に着く、北の方面だけが眺望でき、
九州の尾根にあたる祖母山、市房山などが遥かに見える。ジグザグ径はなく急登が更に続
く。 径の崩れた場所には梯子やロープもあり、息を整えながらの登りとなる。

 スズタケのブッシュが現れ固い雪みちとなった。 標高1100付近で休憩も兼ねてアイゼンを
装着した。ストックだけでも進めるが、安全確保にと持参した道具に頼ることにする。 ここで
初めて二人連れが先行して行った。
 アイゼンのお蔭でスムーズに登り、やがて平らな山頂に着いた。枯草の上で二人は昼食中、
弁当を開く前に目前の霧島のパノラマに歓声をあげた。

 

えびのスカイラインから見る夷守岳(左)と韓国岳

生駒登山口585m

雪に遭遇

夷守岳から南へ高千穂ノ峰を眺望

 

<ランドスケープ>

 北から南に連なる霧島連山が手の届くような距離にあり、北斜面にはうっすらと雪が見える。
韓国岳の頂を雲がかすめ、テーブル状に見える新燃岳はマグマの熱気すら感じられる。チョっ
と突き出た中岳から目を移すと高千穂ノ峰だ、秀麗な山容もチラホラ雪を被っている。

 好天の日差しに霧島連峰は輝いて見える。 全山が緑に覆われた姿も爽快だが、茶色い木
立や草叢の姿は山の素肌を見透かすような感動を与えてくれる。

 麓の登山口に下りて温泉へ向かった。高原町の皇子原温泉は山裾の銭湯みたいな場所だ
った。300円で入れる、設備は古くてもかけ流しのお湯は疲れをほぐすには良い。 湯船から
窓越しに高千穂ノ峰を仰ぎ見るとピカっと一点、山頂にある国旗掲揚台に立つポールの反射
光だそうだ、思いもよらぬ冬の光にも温まった。
 

 

高千穂ノ峰1574m(手前は丸岡山)

中岳、新燃岳、大幡山、獅子戸岳などの眺望

韓国岳1700m

左から祖母山〜市房山〜尾鈴山を遠望

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