きじやま   ・ ひゃくりがたけ

木地山・百里ケ岳

2009/4/29                                                       淡悠会員&崎田(記)

 車で滋賀県高島市朽木(くつき)木地山地区へ、中小屋に駐車。
 百里ケ岳 931m

 公民館→木地山・南谷→シチクレ峠→県境尾根出合→百里岳→P711→木地山峠→北谷→中小屋
 公民館9:30発(100分)南谷取付き(60)尾根・40分昼食(10)シチクレ峠(15)県境尾根出合(30)
 山頂(60)P711(15)木地山峠(110)〜北谷〜公民館16:50着

 

ぶな新緑

  

       新緑の百里ケ岳を目指し三人で出かけた。七年前は小入谷から登ったが、今回は東側の
     朽木・木地山から入った。尾根の下部では径も消え、上を目指して潅木の間を必死に上がる。
     一時間ほどの谷漕ぎで小入谷からの百里新道に届き、ブナの新緑が疲れを癒してくれた。

      午後は高島トレイル縦走路を進む。山頂北にも爽やかなブナ林が続き、北東の与助谷山を
     目指す。 木地山峠に至ると、その昔若狭と近江の間を塩や魚が行き交う路として利用され
     た雰囲気が感じられた。
      時間も少なくなりこの峠から下ることにする。 しかしV字に切れ込んだ沢やたくさんの徒渉
     箇所が続き、苔むした岩や大木に朽木の奥深さがうかがえた。
   

   
   

南谷取付き

南谷ルート(最後は必死に尾根へ取付く)

   
<木地山>

 木地山は同行のNさんの話では、地名から昔は木工細工が盛んだった由、若狭塗りなど
の下地を造った土地柄という。最奥の民家前を通り南谷へ進むが、途中で踏み跡も消え細
い谷筋になる。土砂で崩れた径を必死に上がる、あちこち分岐箇所に出遭う。水が枯れる
場所に至り、今度は潅木を掴みながら上へ上へと進む。退却するのも難儀な径だった。
   

シチクレ峠

ぶなの若木

県境尾根出合(高島トレイルのルートになる)

百里ケ岳頂上 931m

   
<ブナ林>

 谷筋から木々を辿り漸く地図にもある山路に上がり、若葉に囲まれた木陰で昼食を摂る。
ブナの梢がうす緑に覆われ、下から見上げるとグリーントンネルに入ったような気分にな
る。シチクレ峠の標には南谷ルートも指している、我等が登ったルートは200m程南東へ
ずれていた事が判明した。

 少し上がると縦走路に出合い、更にアップダウンを過ごし百里ケ岳山頂に届いた。10名
ほどが休んでいた。一等三角点にタッチ、北を目指して下る、ブナ林を抜ける風が爽やか
になる。100mほど降りると平らな処に着き、ブナも終り杉などに変わる。
 近年はブナの保水力が見直され伐採も止まり、水源の涵養林として大きな役目があると
言う、自然の配置は偉大な感じがする。
   

頂上から北へ下り711mポイントへ至る

木地山峠(滋賀・福井との県境)

北谷ルートを下る(桂の大木)

北谷(徒渉も多く、多くさんの支流が合流)

   
<北谷を下る>

 山頂から70分ほど進み木地山峠に至る。若狭方面の上根来(かみねごり)と近江・朽木を
結ぶ山路と交差する。午後3時近くなり、縦走路から離れて下山を始める。

 踏み入る人も少ないのか、斜面をようやく足が運べる径になる。所々30m位下にV字
谷が見える。いきなり踏み跡が消えて谷の終り出遭う、引き返して地図を確かめ、大きな
流れの右岸を辿れば良い様子だ。入り組んだ地勢で左右からも細い谷が合流、向い側へ徒
渉すると、また逆に徒渉したりする。
 作業小屋跡には酒瓶などが転がり、ワイヤーの巻上げ器械などが錆び付いて放置された
処に至る。森の中の生活が偲ばれるが、今はそれも飲込んで大きな大木のみが立っている。

 北谷ルートを二時間弱下り、無事に出発点へ戻る。 公民館隣の古老の話では、林道が
山頂の下まであるが、山歩きの人は辿らないようだと。尾根の紅葉は見ごたえがありそう
なコースだった。

新緑の 緑に消える メジロかな (同行のS氏作)

木地山から百里新道尾根へ違うルートを辿った  (国土地理院ウォッ地図を利用)

club-tanu club-tanu club-tanu 総合目次頁へ戻る club-tanu club-tanu club-tanu