きょうがたけ

経ヶ岳

2009/10/25                                                       崎田信義

 中央高速道・伊那IC〜IC側のホテルに前泊〜羽広みはらしファーム〜考古資料館
 経ヶ岳 2296m (200名山)

 仲仙寺登山口→四合目→五合目→八合目→九合目→山頂→(往路を下る)
 資料館前駐車 6:25出発(100分)四合目(35)五合目(70)七合目(55)八合目(30)九合目(30)山頂・
          20分昼食・下山開始12:05(105分)五合目(75)仲仙寺15:05着 Σ8時間40分
  *( )の数値は前後のポイント間の踏破時間、十分以内の休憩も含む

 

枯葉のグラデーション

  

     昔の職場の仲間と松川町の温泉で旧交を温め、翌日Tさんと一緒に中央アルプスの最北
    に位置する経ヶ岳へ登った。歩行時間が8時間強との事前の案内を覚悟し、麓のお寺の横
    から入山した。

     険しい所はないが、予想以上に長い径はゆるい上り坂が連続する。アップダウンは少な
    いが難儀な路のりだった。 しかし笹を刈り取ったばかりの山路には香りが残り、上からは
    黄葉に埋もれた尾根を俯瞰する事ができた。
    

 

<仲仙寺>

 
 経ヶ岳や経塚山と呼ぶ山は日本各地にあり、写経して経塚に納めた事が名の由来と言
う。  伊那の経ヶ岳は麓に仲仙寺という古刹があり、寺の開山(弘仁7年・816)にも同様な
説明がある。馬頭観音の別称もあり、昔は遠く木曽、諏訪からも農耕馬を引き連れてお参
りしたとか、大きな引き馬の絵が飾ってある。

 お寺の側にある伊那考古資料館に車を留めて登山口の路を進む。ほどなく尾根の裾野を
西に回りこむと四合目に着く。ここで北側にある大泉所ダムからの径と合流する。出発して
一時間半が経過した。 小休憩して笹が刈り込まれた細い径を上る、滑りやすい要注意の
場所が連続する。 植生が変わり唐松林を爽快な風が吹きぬける。

 

仲仙寺

山門 (羽広観音仲仙寺)

馬の絵

四合目でダムからの径と合流

カラマツ林

五合目

 

<黄葉>

 
 五合目には作業用テントも張ってある。標高1640mになり500m程上がった事になるが、
ここまで2時間余りも経っている。平均勾配12度<地図上の斜度(tanθ≒500/2450)>
(急登斜面は25度超もある)。 山頂までは1350mの標高差があるので、このままだと
昼前に着くのかと時間が気になる。

 針葉樹でありながら落葉する唐松は黄金色に輝き、緑色の笹とマッチ、絵画を見るよ
うな叢林を成している。

    

落葉松と笹

 

六合目

七合目

八合目

黄葉の尾根

石碑 (57年間続く中学校の強歩登山)

九合目

 

<おらが山>

 
 七合目の前後は急坂が続き、なだらかな八合目に着いた。東側に黄葉の裾野と市街地
が俯瞰できる、山頂も見えてきた。「望郷」と刻まれた石碑が建っていて、地元の南箕輪村
中学校の”強歩訓練”と記されている。 ここからの光景と達成感は忘れられないだろう。

 二つのピークを過ぎると九合目のお地蔵さんが迎えてくれる。下山時間を考慮しながら
最後の坂を目指す、団体さんが反対に下ってくる、初めて人に出会った。
 出発して5時間20分で漸く山頂へ届いた。残念ながら南にある木曽駒ケ岳などの主峰
は雲で眺望できなかった。信仰の山らしく立像やお賽銭もある。

 昼食を摂り、往路をそのまま下る。同じ径を辿るので、注意する所も事前に判り、脚も軽
い。3時間ほどで出発地へ戻り、近くの「みはらしファーム」の温泉に浸る。

 向い側には南アルプスの山稜が雲の下に連なっている。 長い登り降りは中央と南の両
アルプスに足を運んだ気分だった。

 

同行のTさん

九合目のお地蔵さん

山頂にて

 

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