え な さ ん

恵 那 山

2009/6/14                                                       6人パーティー(崎田・記)

 車で岐阜県中津川市湯舟沢のホテルに前泊
 恵那山 2191m

 宿所→神坂峠→鳥越峠→大判山→前宮ルート分岐→山頂 (往路をピストン)
 神坂峠 8:05発(50分)鳥越峠(50)大判山三角点(140)前宮ルート分岐(20)山頂・昼食30分
      〜(180)鳥越峠(60)神坂峠16:55着
 Σ8:50

 

バイカオウレン (1900〜2100m付近に沢山見られる)

   

    岐阜長野県境の中央道・恵那山トンネルは8.6キロもあるが、その南に聳える山容
   はそれ以上に奥深い処にある。 仲間5人と前泊して登ることにし、温泉に泊った。
    前日に神坂(みさか)峠の下見も兼ねて富士見台高原へ出かける。恵那山へは4ルー
   トがあり、神坂峠ルートは峠から6.5キロとある。 山頂方面を見て意外と短い距離と
   感じたが、大小のピークを何度も上り下りして往復8時間強も要した。

    中央アルプスの最南端に位置し、その名が神話に由来する恵那山、広河原からの
   最短路は3.1キロとあるが(中津川観光協会資料)どの方面からでも急登や長い道
   のりを辿る必要があり、歩きがいのある超大きな山だった。

   

 

<神坂峠 1569m>

 麓の温泉地から舗装道を車で一時間ほど上ると峠に届く、富士見台高原と恵那山への
分岐になる。 富士見台からは百名山のうちの23座が望めるとか、曇り空で眺望は出来
なかった。峠から30分ほどで笹原の台地に上がれる、山小屋・萬岳荘の借景にもなって
いて印象深い。

 翌朝再び峠に向かう、車を置ける処は既に満杯、案内板の前に留めて朝の霧にかすむ
山頂を目指して出発する。 富士見台から恵那山への縦走路にもなり、初めのピークに上
がる。標高1700m位で標識もあるが、笹の小山といった感じで遠方に山頂が望める。

 

満開のシャクナゲ

 

マイヅルソウ

サラサドウダン

第一ピーク (後は富士見台高原)

鳥越峠

 

<鳥越峠〜大判山>

 第一ピークからぐんぐんと下り鳥越峠へ至る、標識は何と1550m、出発点よりも下に
なる。前進しても下った事になり、山頂を遠くに感じる。林道へ下って強清水方面への
分岐にもなっている。

 一息して進む、アップダウンが何度か続く。 径の脇にはサラサドウダンや石楠花が
満開で、季節の差が疲れを忘れさせる。 土色の崖が大きく崩落した処に出る、朝の雲
が麓の町を閉ざしている。

 陽の光が強くなるに従いブトみたいな虫が付きまとい、皆の顔や耳に飛び込んでくる。
虫に刺されると何日も痛む性質で、手やタオルで追い払いながらの歩行なる。 夫々に
工夫をするが、帽子の下にタオルを挟み頬被りする事で防いだ。最後まで悩まされた。

 三つくらいのピークを過ごすと平らな大判山1820mへ至る。 三角点はあるが標識は
壊れている。距離は中間位になるのだろうか、しかし標高差300mも残している。幾つも
ピークを越えるので、累積標高差は二倍の600m位になり、遥かな山頂だと思える。
   

大判山 三角点

前宮ルート分岐

 

<急登に高山植物>

 神坂峠を早く発った折り返しの人も多くなり、径の状況を聞く。 1900m付近からは
急な坂になり、苔むした倒木も見られるようになる。

 途中ではミツバオウレンが散見できたが、急登の付近からはバイカオウレンが密生
するようになり、カメラに納める。樹林の落ち葉や倒木から光に向かって白い花弁を
伸ばしている。ここまで径の脇にマイヅルソウ、ユキザサなども見れたが、緑陰の大
地に咲く可憐なオウレンの花は一幅の絵を観るようだった。
  

イワカガミ

ユキザサ

苔むす樹林

バイカオウレン

 

<最高点>

 登りつめると平らな処に届き前宮ルートへの分岐になった。ウェストンは前宮から
登ったそうで、資料では6.7キロ、7時間の行程とあり一番長い。

 進む方角が南東に変わり、漸く平らな尾根を進む。程なく2191mの最高点に着いた。
新しい祠があり、記念に集合写真を撮る。 ここまでに4時間もかかり、帰路の時間も
考慮して昼食後に引き返す事にする。
 静かな苔むす森の中で腹を満たす、側にはバイカオウレンやコバイケイソウなどが
叢林のアクセントになっている。

 帰路は同じルートを辿るがやや足も軽い感じがする。ただ5,6個の小山をクリアー
するので二倍以上の距離感を覚える。神坂峠には5時前に戻り、長いピストンが終わ
った。 美濃の主にふさわしくどっしりとした山容のえな(胞衣)山、終日眺望には恵ま
れず再登山を招いているよだった。
  

 

最高点

神坂峠ルートの尾根 (後方に山頂) /roll-over 最高点の祠前にて

 

club-tanu club-tanu club-tanu 総合目次頁へ戻る club-tanu club-tanu club-tanu