しろくら/しらくらだけ

白 倉 岳

2010/10/19                                                           3人パーティ(崎田記)

 JR堅田駅・バス→細川・終点下車〜栃生登山口; 桑野橋登山口・バス→JR安曇川駅・終点
 白倉岳 950m、鷹ケ峰 548m

 栃生登山口〜南岳〜中岳〜山頂〜大彦峠・村井分岐〜鷹ケ峰〜桑野橋
 バス停9:50発(10分)登山口(50)P553(65)尾根筋・昼食30分(25)中岳(15)山頂
          〜
村井分岐(35)鷹ケ峰(80)桑野橋16:00着

 

アシウスギ/胴回り10m超 (白倉尾根・中岳 924m)

 

 白倉岳は安曇川を挟んで東は比良山系、西は三国岳や高島トレイルに繋がっている。近年
バス便が減って不便になったが、登山口まではJR堅田駅から坊村の先の細川迄、路線がある。
大原を経由してR367号を北上する便もあるが、早朝になり大阪からのアクセスは厳しい。
 
 尾根を北に進み、山頂から鷹ケ峰を経由して桑野橋までのロングトレイルに挑んだ。下山路
には小さな支脈尾根が沢山あり、踏み跡やテープを必死に捜す場所もある。全行程が樹林帯
で周囲の眺望はイマイチだが、キノコやドングリなど森の恵みも沢山あった。
 
 有名なアシウスギやブナ林があるので、ハイカーも多くなったと言う。 この秋は各地で熊の
出没情報が多く、鈴を鳴らしての踏破で、新しい爪跡やそれらしい糞なども散見された。他に
猿や鹿なども居るらしく、餌となる栗などは見事に食べ尽くされていた。

 

 

<急登>

 栃生の登山口からいきなり急坂が始まり、長いロープを補助にしてひたすら直登を上がる。
それも二時間ちかくの上りで、アルプスにある急登にも匹敵しそうだ。下山路に使っても膝
には堪えるだろう。
 ピーク553mまでの平均勾配を算出してみると24度にもなる。 やや平らな所で一息いれる、
アキレスがこわばっている感じだ。更に急坂が続いて780mピーク辺りを過ごして漸く尾根筋
(930m)に届いた。

 南岳かと思い、昼食を摂る。初めて逆に辿る人に出遭い、熊情報を聞いたら北の尾根筋で
猿を見かけたと言う。

 

 

栃生の登山口

急坂半ばのP553

食べれるか否か?

縦走尾根に至る 930m

 

<アシウ杉>

 午後は尾根筋を北上、直ぐに南岳に着き、木の実が落ちた径を辿ると中岳に届いた。そこに
樹齢数百年のアシウ杉がどっしりと威厳を保っている。 雪の重みでへし曲げられ、更に伸び上
がり、折れた枝の先に別の若い株が立ち上がっている。

 曲がった台状の幹と腕をくの字みたいに曲げた幹には圧倒される。驚くのはその先から大杉
が天へ向かっているのだ。 地下に延びた太い根っこ、若い杉にも繋がる枝や幹、まるで蒸気
機関車を覆っている頑丈なパイプみたいな様相だ。 この生命力には言葉もない。

 

白倉岳山頂 950m

大彦峠と村井方面の分岐

鷹ケ峰にブナの大木

力コブ?

 

<縦走と下山>

 出発してから約3時間で白倉山頂に届いた。 見晴らしはイマイチだが二等三角点が打ってある。
ここで団体さんと出遭い、村井の登山口から上がってきたと聞く。

 下見を兼ねての踏破なので、大彦(オシコ)峠方面と村井への分岐点から更に北へと進む。一時間
ほどで鷹ケ峰に着いた。  そこにはブナの大木が聳え、未だ黄葉にもならず青葉が繁っている。
よ〜く観ると力コブみたいな枝の節がある、厳冬に打ち勝つような容姿に見入る。

 やがて548mの四等三角点に至るが、ここ辺りからは下山路になる。段々と尾根筋も幅が広がり
踏み跡やテープを辿って下る。 小さな凹の筋が何本も現れ、どちらに下るか足を止めて径を探す。
突然急な坂で勢いづいた足元が滑り転倒、木にしがみついて事なきを得る。
 林業作業にも入山するので、あちこちに細い径が出来ていて難儀な下りとなる。幸い三人の目
が効いて大過なく麓に着いた。

 バス停には小さな小屋もありホットできるが、尾根で会ったアシウ杉の威容に興奮が冷めない。


 

P548m 四等三角点

桑野橋の登山口

   

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